2019年4月24日水曜日

免疫考

自己の体内に、昔ほどの
多くの危険な非自己が入ってこなくなった結果
アレルギー性○○という病気が起こるようになってきた。
花粉症もその1つで
花粉自体は本来は体に害を与えるものではないらしい。
昔は非自己をどうにかするために高めてきた免疫力の
力のやり場がなくなった結果
少なくとも非自己な花粉を
盛んに攻撃するようになってしまったのだという。

私が飲んでいる薬は
レセプター(受容体)に薬の成分が結合することで
痒くならないとか、くしゃみが出ないとか
そういう作用をするものらしい。
具体的にどのレセプターに結合するのかが分からないのだけれど
ヒスタミンを出すのは脂肪細胞だと聞いたことがあるので
もしかしたらそちらに作用しているのかもしれない。

薬を飲み続けたらどうなるのだろう、と
ふと頭によぎった。
多分、痒くはないだろう。
多分、アレルギーの症状は出ないだろう。
症状が出ないということは、体は
それを排除しようとしないということなのだろうか。

体に直接の害を与えないとしても
その部位に存在するというだけで
何らかの刺激を与えるものだろうと想う。
だから物理的に排出しようとくしゃみや涙が出るのだから。

物理的な排出機構を止めてしまうと
その部位に、ずっと
刺激を与え続けるものが滞留し続けることになりそうだ。
化学的に刺激を感じていないように麻酔をかけるんだけど
虫歯を物理的に治療しないと麻酔が切れたら痛さが戻るのと
同じような感じなのかしらん。

で、痛いからってまた痛み止めの薬を飲んでるのが
使い方として、私の飲んでいる薬のような感じ。

刺激、刺激…。
危険な非自己が体内に入らないようにしてきたことは
体にとっていいことだったのだろうか?

その内に、花粉も、表皮ダニの糞も、細かな繊維質の塵も
完全に排除するような生活になったら
体の中の免疫システムは
大人しく正座して待っていてくれるようになるのだろうか?

体細胞が分裂して、古い細胞が役目を終える時も
マクロファージが食べてくれるらしい。
マクロファージは免疫システムの中の1種だけれども
それを考えると
人間の体が体細胞の分裂、増殖で新生している以上
生きている限りは免疫システムもはたらき続けることになりそうだ。

食物や空気、紫外線や外からのストレッサー要因で
活性酸素は発生するし
(酸素吸ってエネルギーに転換しているので避けられない)
細胞分裂のコピーミスで不適合な自分も作られる。
(常に新生していくことで人間の生命は保たれている)
なので、免疫システムとは生きている間は
抑え込むのではなくて
賢く付き合っていく必要があるのではないだろうか。
(おお、いいかんじにまとまった。)

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