2019年6月25日火曜日

夢の一幕 書きたいものを描きたいだけ

久しぶりに顔をあわせる。
皆、特殊能力者なのだけれど、それぞれにそれぞれの青春を送っている。
今回は、川遊びのイベントがあるから、どうかな、と仲良しの友人から誘われたのもあって足が向いた。
川といえど淵と名の付いた川だけれども、水の流れは清らかに、辺りの木々の呼吸もあって一際、澄んだ印象を孕んでいた。

「赤居はさ、最初は何て印象になかったんだよね。今では、おおっ、て思えるけれど。」
ははっ、なんだそれ。茶々を入れながら進んでいく仲間たちの会話に耳を傾けつつ、足先を流れに浸す。
背筋がぞくっとする程冷たい。
すぐに足を引っ込めて、改めて防寒用のパーカーを羽織り直す。
彼らは、死なない。
それが特殊能力、というわけではないのだけれども、すごく頑丈な存在だ。
彼らは昨日、気の遠くなるような距離を走破したのだという。
「いやいや、真面目なことって、すごいと思うよ。」
話は彼らが入学したての頃へ移っていた。
もしかしたら合わせてくれているのかもしれない。
素直な感想を笑顔で結ぶと、話題は水着品評会へと移っていった。

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