2019年1月25日金曜日

包丁研ぎ

久し振りに包丁を研いだ。
2年前に教えてもらって、意識して研ぐことを憶えた。
でも想うようにはいかない。
多分、基本に忠実にできていないからだろう。

でも、何もしてないより随分ましになっているはず。
でないと、研ぐ意味はないのだから。

切れ味がいいと食材を活かす料理ができる。
魚は捌かないけれど
刺身がぐちゃってしてたら美味しくないじゃないですか。
それと一緒。
だから、包丁を研ぐのは大切。

昔話でお客さんが来たからおもてなしの料理を作ろうと
包丁を研ぐシーンとかがあって
もてなす方は大抵農家。
もてなされる方は、大抵武家。
武家のお侍さんは腰に刀を差して刃物を使う人なのに
自分で包丁を研いだことがないからこういうお話が生まれる。
包丁を研いだことがないというよりも
家事のことは全部女性や下働きの人に任せているのだろう。
だから、自分の領域以外のことを知らないし
関心がないのだろう。
知らないから、勘違いして、怖いものから自分を守るために
もしくはそれが正義と信じて
害する気もない人たちを殺してしまう。
強烈な皮肉だ。
お侍さんも、自分の刀は手入れをするはずなのだが
刀の手入れは、研ぐことはしないものらしい。

実際のところはわからないが
TVなどで拾った知識によると
ぽんぽんぽん、と白粉のようなものをつけて
布か和紙で汚れをぬぐいとる、ような感じでするものらしい。
切り捨て御免の世界なのだろうけれど
江戸のような栄えた町以外では
今の人間のように体脂肪が多い人自体が少なかったのではなかろうか。
それとも農村地帯を合戦時以外にお侍さんがぶらついているのは
だいぶん稀なことだったのだろうか…。

ともあれTVを昔見た頃の記憶では
どちらもすらりとしていた。
あ、ヤヴァイ、別の方に思考が行きそう。

戻そう。
人を斬ると血や脂が刃について
数人斬ったところで切れ味が悪くなるのだそう。

いわゆる西洋ファンタジーで出てくる
バスタードソードやツヴァイハンダーとかは
遠心力とその剣の重さでバツンと断ち切るというか
潰し切るような使い方をするものらしい。
日本刀は、引き切る感じ。
すぱっと、メスのように、あー、刺身包丁のように。
だから研ぎが大切。
包丁も研ぎが大切。

刃の面を拡大するとギザギザがある。
それを物の表面に引っ掛けて力を伝えるという原理。
そのギザギザを意図的に大きくしちゃえばいいじゃない
というのがノコギリで
斬鉄剣がこんにゃくを切れないというのは
多分例え話だろうけれども
それほどギザギザが細かいよ、という意味なんだろうかと
私は勝手に想っている。

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