本『魔女狩り』、もう少しで読み終わる。
最初は異端者審問という名目があったものの、実行するために費用が必要で、その費用や余った没収財産を漁ることが目的にすり替わって最盛期を迎え、金持ちやいわゆるユダヤ人たちが狙われていくようになった模様。
もちろん嫉妬から魔女として告発される例も多かったのだそう。
魔女狩りの終焉時には、関係者が富という富を分配し終わって自分たちの他からは奪えるものがほとんどなくなったことで魔女狩りの事業(いっそ産業か?)が成り立たなくなったようだった。
没収財産の元金より、拷問費、拘置所での生活費、刑の執行費、それに伴う接待費や打ち上げの慰労会費まで引かれたあと、魔女の告発者、異端審問官に大きく没収財産が割り振られる。
というものだったようだ。
時代が下ると、相続者がもらい受ける代わりに費用を負担するという制度に変わっていった模様。
綱代、鞭代、薪代、張り付け用の木材代、刺針代など…それの請求書の合計の額面が何故か増えている…とか。
没収財産を売り飛ばす時にはオークション形式だったそうだが、業者同士で格安で流していたという話も…。
つまり、みんなでオイシイ思いをしていたのだそう。
財産持ちは狙われて寄ってたかって…。
その対象が根こそぎいなくなってウロボロスのようになる前かなった頃に自然と消えていった模様。
読んでいると、それぞれがそれぞれの立場を利用して貪っているように見えた。
群体のアリが1つの生き物のように(絵本のスイミーの如く)感じられて、タチが悪いなぁ、と思った。
だからこそ自然鎮火するまで誰も止めることが出来なかったのだろう。
例えるなら…イナゴの群れみたいに…。
食欲ならぬ金銭欲や名誉欲を宗教の狂信が背中の後押しをした形で。
もしこれが本当にそうなら、現代の、例えば軍産複合体と言われるものも、それを構成している『ネジを作る人たち』だったり、『金属版の接合をする人たち』だったり、会社から雇われている三角形の構造とはいえ個々のメンバーが食い扶持(自分の利益)にありつくためにそれを構成し、支持して推進しているという同じ仕組のように思える。
選挙で組織票を入れるのも、そうだよね。
いやー長崎は三菱があるから、社員とか孫受け、ひ孫受け、関連会社まで全部に圧力がかかるからね。
自由選挙なんてただのハリボテだ。
長崎に限らず恐らくどの地方でも(恐らく首都も)どの利権団体の力が大きいか、で決まるのだろう。
組織を潰したって人間は群れて組織を作るものなので、なんらかの組織は必ずできる。
現代も魔女狩りの時代と変わらず貨幣が存在しているので富を求めて人に貪らせる。
根本的に変わるには、どうすれば良いのだろうか。
全ての人間の倫理観が高くなるか、貨幣への価値があまり重視されない世界に移行する必要があるように思う。
スピとかだと貨幣価値を無くしたりリセットしたり、みたいなのがあるようなのだけれども、現実的かと言われたら、今ひとつ。
世界を食い潰すいろんなアジェンダや動き、個々の生活に関わるものまで全てひっくるめて、地球は欲で回っていて欲によって食い潰されるのを待つのみ、なのか?
ほとんど肥料を入れない形の家庭菜園をしていると、実は小さい、数も少ない、虫に吸われている。
有機堆肥を入れている知り合いの野菜は大きくて、沢山収穫できている。
なぜ肥料を入れるのだろう?
がっかり感を味わいたくないから?
収穫した時の実感を楽しみたいから?
それで自分を誇れるようになるから?
販売して利益を受け取りたいから?
他人への見栄のため?
野菜の出来不出来はその人を表すものでもないと思うのだけれども。
まぁ、この世界では何を書いても自分にブーメランが返ってくるから、そろそろ零すのをやめようかな。(汗)
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